DC-CAT:御礼と活動報告

Disaster Community-Care Assistance Team DC-CAT

2024.08.02

DC-CAT代表の山岸です。被災地、そしてDC-CATの活動に心を寄せ、様々な形でお力添えくださっている皆さまに心より感謝申し上げます。長文になりますが、皆さまにDC-CATの活動状況を報告すると共に、継続的なご支援をお願いさせてください。
発災から5か月。。。今回の震災や支援を振り返る報道が増えてきています。しかし、依然、被災された方々は山積する課題に押しつぶされそうになりつつも、未来をみつめ、一歩一歩着実に歩んでおられる状況です。多くの公的支援が撤退していく中、もうしばらく外部支援を要する被災地の実態があります。


DC-CATは現在、1)介護施設・避難所における現地支援、2)避難所、仮設住宅の健康相談ダイヤル(シャープ7119機能も兼ねる)、そして、3)医療Maasを含む新たな医療・ケア提供体制構築支援事業という3種のご支援を実施しています。
能登半島の各市町は、発災前から今後増大する医療・ケアニーズにどのように対応するかが重要課題の一つでしたが、今年元旦に大きな被害を受け、10~20年分前倒しする形で、この課題を切実に突きつけられている状況です。
日々、今の課題に対応しつつ、先の見通しを立てながらの対応が続いていますが、先日の会議で、自らも被災された医師や役場の職員の方々から「被災を悲しみのままにするのではなく、未来に向けた取り組みのきっかけにしたい。子どもたちのためにも」というご発言がありました。私たちは、いつも能登半島の皆さんの優しさと強さに圧倒され、勇気づけられています。


先日、仮設住宅での悲しいニュースがありました。私たちDC-CATも地元の皆さんと共に、整備が進むコミュニティセンターとも連携しながら、住民の方々のいのちと生活を守るための対策へのコミットメントを強化すると同時に、被災地のニーズに応じたご支援を継続していきたいと考えています。
そして、Ready Forのクラウドファンディングを通じて、DC-CATの活動にご寄付いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。応援メッセージにもたいへん励まされました。本当にありがとうございました。


一方で、被災地に赴き、避難所や介護施設で活動したDC-CATメンバーの交通費と人件費が国および県から支弁されることになりました。我々のような任意団体の活動に対し、公的に手当てされることは非常に稀ですが、今回、国や自治体としっかり連携を取りながらの活動であったこと、DC-CATメンバーの提供したケアの質が非常に高かったことが認められてのことと認識しています。
したがって、この寄付金は、健康相談ダイヤルの活動に使わせていただきたいと思います。現在、平日は17時から翌朝8時まで、週末は、正午から翌8時まで、避難所や仮設住宅等からの健康相談の電話窓口(シャープ7119機能も含む)をナースたちが当番で担っています。この取り組みは、自治体から依頼を受け実施しており、住民の方々の不安軽減、重症化予防、また地元医療機関の負担軽減に重要な役割を担っていますが、完全にボランティアで持ち出しも多い状況です。活動継続のために、このクラウドファンディングのご寄付を充てさせてください。刻々と状況が変わっていく中、ご了承いただけたら幸甚です。


さいごに、皆さんに大事なお知らせがあります。
7月~8月に、DC-CATとして現地支援に入ったメンバーおよび健康相談ダイヤルの担当メンバーによる活動報告会を開催します。延べ2000人を越えるメンバーの経験から多くを学びあい、この経験をしっかり次の被災地支援に活かしていきたいと思います。最終回は公開で行う予定ですので、多くの皆さんにご参加いただけたらと思います。詳細はまた追って周知させていただきます。
助かったいのちのその先の”生きる”を支え、災害関連死を阻止する活動は依然求められています。被災地域が自走されるまでの伴走支援に、引き続きお力添えの程、何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございます!


DC-CAT代表山岸暁美

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